専門性のある看護師の現状と課題について

看護師はもともと国家資格を持った専門性のある仕事であり、中には専門性の高い看護を提供できる看護師も少なくありません。助産師や保健師は以前からある資格ですが、これらは看護師の資格を持った上でさらにそれぞれの分野の専門知識と技術を修得し、試験に合格した看護師に与えられる資格であることから、ある意味専門性の高い看護師とも言えるでしょう。

しかし、近年医療の進歩に伴い、助産師や保健師以外にも、より細分化された専門性の高い知識と技術を持った看護師が必要となってきています。

そこで、昨今増加傾向にあるのが専門看護師や認定看護師です。これらの資格は一定の期間の経験と専門知識と技術を修得し、試験で合格したら得られますが、有資格者はまだまだ少ないのが現状です。

専門看護師や認定看護師の資格は、5年更新制を採用されているため、研究やその分野の勉強へのモチベーションとなっているようです。専門看護師や認定看護師が配置されている病院では、インシデントやアクシデントの発生が高い割合で防止されていますし、医師と患者間で円滑に架け橋ができているなどの成果を上げています。そのため、医師からの信頼も高く、このような専門性の高い看護師は今後更に必要となっていくと考えられています。

しかし、専門看護師や認定看護師の患者への認知度が低いため、認知度を上げて活躍の場を広げる努力が必要です。また、こうした活躍をどのように給料や待遇へ反映させていくかが今後の課題となっています。